Hirotake Imanishi Exhibition -Pure Ceramics-

Hirotake Imanishi Exhibition -Pure Ceramics-
  • Date:
  • Time:
  • Venue:La RINA Cafe
  • Close:Thursday

金沢市を拠点に活動する、陶芸家・今西泰赳氏の展覧会を、イタリアンレストラン&カフェ・La RINA (金沢・香林坊)のカフェスペース壁面にて開催いたします。
本展では、器に止まらず、様々なパブリックスペースにも壁面作品が採用されている彼の平面作品をご覧いただけます。金沢・香林坊にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。

分子生物学研究者として細胞やミトコンドリアを対象にがんや免疫などの生命現象のダイナミズムを研究した経験を基盤に、現在は陶芸を通して自己表現作品を探究している。研究室で細胞培養を繰り返す中で強く意識していたのは、生命が内包する秩序と不確定性、エネルギーの流れ、増殖と崩壊のリズムであった。陶芸において、それらを直接的な図像として再現するのではなく、土・釉・火といった物理的条件が相互に作用するプロセスそのものに制作を委ねている。本展では、壁面(壁掛け)という形式を用いることで、器や彫刻といった機能的・量塊的な陶芸の枠組みから一度距離を取り、陶という素材が持つ「表層」「断面」「痕跡」に焦点を当てる。焼成によって生じる歪みや収縮、釉の流動や滞留は、一部は制御可能である一方、完全には支配できない現象であり、それは生命科学における実験結果の揺らぎとも重なっている。
この不完全さを欠陥としてではなく、物質が自律的に振る舞った結果として受け止めている。その態度は、工芸における技巧の誇示や装飾性とは異なる位置から、「陶とは何か」「表現としての陶芸はどこまで拡張可能か」という問いになる。
自身の制作を「Pure Ceramics(純粋な陶芸)」と呼んでいる。それは研究者時代に叩き込まれた “Pure Science” の思考から派生した仮の呼称であり、用途やジャンルから自由になった陶の在り方を示すものである。
本展は、実験と制作、科学と工芸のあいだを往復するその実践の現在地を、壁面作品という形式を通して提示する試みである。(今西泰赳)

<プロフィール>
今西 泰赳(いまにし ひろたけ)|Hirotake Imanishi
1984年 奈良県生まれ。
筑波大学大学院 生命環境科学研究科 修了。博士(理学)。
分子生物学を専攻し、がん・免疫・ミトコンドリア研究に従事した後、陶芸の道へ転身。
信楽窯業技術試験場、石川県立九谷焼技術研修所で陶芸を学ぶ。
現在、金沢美術工芸大学 技術専門員・非常勤講師。
生命科学研究の経験を背景に、細胞や生命現象に着想を得た造形を、陶という素材の物理的特性と焼成プロセスを通して表現している。
独自の土や釉薬の調合、焼成条件の実験を重ねながら、用途やジャンルに回収されない「Pure Ceramics(純粋な陶芸)」を追求。
器からオブジェ、壁面作品まで幅広く制作し、国内外で発表している。

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